BARレモンハート第9回レビュー「カクテルグラスにさよなら」

とうとう脚本が原作を超えた!?

つまり、プロットは同じだが、
視点を180度変えたり、
原作では明かされなかった部分を
描いたり…

今回のドラマは、原作より面白い
ストーリーに仕上がっているのだ。

そういった意味で脚本が
原作を超えたと言っても
良いかもしれない。

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「カクテルグラスにさよなら」のあらすじ…

男性が女性にプロポーズするのだが、
結局結ばれないで別れてしまう…
というもの。

原作は、男性が女性に振られたかの
ようなイメージがあるのだが…

しかし、ドラマは
「女性が止むを得ない事情」で
男性に振られた設定になっている。

ここが、
視点が180度違うといった意味だ。

これによって原作とドラマで、
微妙にニュアンスの違う場面が
幾度と無く出てくる。

分かりやすく、原作とドラマを並列でみてみよう。

オープニングの場面

松ちゃんとメガネさん(原作ではメガネさんは登場しないのだが、今回も何故か座っている)、それと何か訳ありのようなカップルの4人がカウンターに腰掛けている。

カップルの名前は「佐野さん」とその彼女「松坂ミドリさん」
ここでの酒役は「ミドリアレキサンダー」。
このカクテルが出来あがった経緯が原作とドラマは違っていた

原作
・佐野さんが彼女をマスターに紹介した時に、マスターが「気に入ったらカクテルをプレゼントしましょう」と言って作ったカクテル。

ドラマ
・佐野さんと彼女が結婚するということでマスターが「お祝いは何を?」と聞いた時に佐野さんが「じゃぁ、彼女にピッタリのカクテルを作って下さい」と言われて作ったカクテル。

「マスターが自ら作った」と「佐野さんに頼まれて作った」という部分が真逆だ。

また、ドラマ後半でマスターが
カクテルグラスにわざと
ヒビを入れる場面がある。

そして佐野さんがそのグラスで
カクテルを作って欲しいと頼む。

注がれたカクテルの雫が、グラスの
ヒビの部分から溢れ落ちる。

その時の佐野さんのセリフ
原作
・「マスター見て・・・
ボクのかわりに涙流してる・・・」

ドラマ
・「ミドリが・・・泣いてる」

じつはその少し前、ミドリさんが
「このグラスを私だと思ってミドリアレキサンダーを飲んで下さい」と佐野さんに伝えて欲しいと言っていたのだ。
つまり、グラス=ミドリさんと解釈が出来る。

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原作では
佐野さんが振られた側なので、
グラスに向かって
「ボクのかわりに涙流してる」と言った。

ドラマでは
ミドリさんが振られたほうなので
「ミドリが泣いている」となる。
なるほど!

極めつけはこれ。「二人が結ばれなかった理由。」

実は、原作では、その理由を明かしていない。
が、ドラマでは、佐野さんが「子供に結婚を反対されたから」とはっきり言っている。

ここが原作では明かされなかった部分
この理由があって始めて冒頭のシーンが理解できる。

冒頭の二人の会話
「そうですか」
「すまない」
「いいえ・・・」
「でも信じて欲しい、ボクは変わらず君のことを・・・」

そしてラストシーンで佐野さんが
「まだ間に合うかもしれない・・・すいません」
と言って店を飛び出していく場面が、
より生きてくる。

ドラマではこのラストの
佐野さんの様子から
「ハッピーエンド」の予感がする。

原作は、
「二人が別れて終わり」の
感じが強いので、この部分は
もちろん、無い。
ウィスキーに例えると、「とてもフィニッシュ(余韻)が長くて味わい深い」作品とでもいえようか。



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