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大学職員が50人分無断キャンセル⁉と思ったら実在しない店と大学だった!

社会

「無断キャンセルされました」「拡散希望」…

長野のうどん屋が「大学教職員から50人分の貸し切り予約を受けていたが、無断キャンセルされた」と無駄になった料理の写真が載り「二度とこないで」と書き込み「#拡散希望」までつけたツィッター…

これを見たユーザーからは、大学への非難やうどん屋への同情や励ましのツィートが相次いだそうだ。

だが、これは「実在しない店と大学」だという…

架空の店と大学だから、もちろん実害は、ない。

強いてい言えば、このツィッターを事実と思い、わざわざツィートした人たちは、怒り損で、はげまし損だった、ということになる。

手の込んだ「釣り」?

うどん屋の名前は「うどんや 蛞蝓(なめくじ)亭」。
ツイッターをみると「うどん450円から」とか「祭りに出店」とか…それらしいことが書かれている。

が、架空と知ってよく見ると、安曇野・穂高とはあるが、詳しい住所はない(地図にない住所?)。アカウントは4月に開設されている。

大学の名前は「国際信州学院大学」。
大学の名前で検索すれば、ちゃんとしたHPが出てくる。
スキーに乗ったバッタ?(キリギリス?)のマスコットキャラクターも。
一見普通に大学の公式HPのようだが、よくよくみれば違和感満載だ。

ある情報によれば、このサイトは、とある匿名掲示板のユーザーが今年の初めに作ったものらしい、とのこと。結構、作りこんでいる…「釣り」だとしたら、ある意味、ここまでよくやるな、と感心する。

このドタキャンツイッターには、続きがあり「ツィッター効果のおかげで満席になった」とか「国際信州学院大図書館」から「新年会でも(この店を)利用した…胸が痛む」などの書き込みも見られた。

結局、店も大学関係も「匿名掲示板繫がり」(?)とも考えられる。

私などは、すぐ騙されそうだ。
あきれるより、何より、今のネット事情に恐ろしさを感じてしまう。

「ネットリテラシー」が求められる時代に…

ネットリテラシー=ネット情報を正しく理解出来ること

今、これが、求められている、と言われている。
だが、これは、難しい。

大学名を検索したら、実際HPが存在し、大学名が入ったもっともらしい石に刻まれた看板?の写真が目に入る。

これだけでも「存在する」と認識する可能性が高い。

だか、この「もっともらしい看板」でさえ、元になる被写体の写真をスマホで撮り、写真加工の優れたアプリを使えば、大学名をいとも簡単に書き換えたり偽造することは、今は誰でも可能なのだ。

こうなると、ツイッターで流れるあらゆる情報も、結局は自分の目で確認しない限り、事実か嘘かなんて、永遠にわからない。

突き詰めると、本当は店も大学も実在しているかもしれない、ともいえるのだ。

これが、全て架空だったとしたら(実害はなかったかもしれないが)、まじめに意見をツィートした人は、どう感じただろうか。腹立たしく思ったのではないだろうか…。

でもそれは「ネットリテラシーが欠けていたからだろう?」とも言われかねないのだ。

そして同時に、このことは、悲しいかな、「大学の職員でもそうゆうことするんだ」と思ってしまった、自分にも置き換えられるのだ。

情報を簡単に信用することが出来ないなんて、ほんと「生きにくい世の中」になってしまったもんだ。

それにしても、これが、フェイクなら、目的は、なんだろう?