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サマンサタバサがパロディーの「サマンサ田端」を商標登録した深~い理由とは?

生活

サマンサタバサといえば、言わずと知れたバッグの有名メーカーだ。
「サマンサ田端」はご存知だろうか?

「サマンサ田端」は、クオリティーの低さに定評?のある、東京都北区のローカルブランドだ。
勿論、サマンサタバサのパロディーなのだが…

今回、この本家のサバンサタバサがパロディーのサマンサ田端を商標登録出願する!という珍事が起きた。
なぜ?サマンサタバサが?「サマンサ田端」を?商標登録出願したのか?

そこにはある深い理由があった…

「フランク・ミュラー」敗訴を踏まえて…


まだ記憶に新しいと思うが、昨年スイスの高級機械式時計メーカーである「フランク・ミュラー」のパロディーで、日本の「フランク・三浦」というメーカーが商標登録を出願し、一度はそれが認められたものの後に特許庁が登録を取り消し、それを不服として取り消しの取り消し(ややこしい!)の申し立てをしたという事例があった。
[フランク三浦]MIURA 零号機(旧)

今回のパターンでは、商標登録出願したのがパロディー側ではなく、本家がパロディーの名称を出願した

何故、「本家」が「パロディー」を商標登録?したのか

前出のフランク・ミュラーに戻るが、この件は、既に商標登録をしていた「フランク・三浦」に対して本家の「フランク・ミュラー」が商標の取消訴訟を起こしたのだが、本家側が敗訴したというものだった。

理由は「三浦という文字が日本人を連想させることや、フランク・ミュラーの商品の多数が100万円超であるのに対し、フランク三浦の商品は数千円であること等から、混同する事は考えにくい」とのことだった。

サマンサタバサはフランク・ミュラーと同様の失敗を繰り返さない為に、敢えて「サマンサ田端」の商標登録を出願という手段に出たのだと思われる。

相手より先に商標登録をしてしまえば、相手はその商品名を使えなくなるということだ。
自社のパロディーを作っている会社を相手取って訴訟を起こすのではなく、そのパロディー商品そのものを商標登録してしまう。

なるほど、洒落た対応だなと感心してしまった。

サマンサタバサとは

株式会社「サマンサタバサジャパンリミテッド」が企画・製造・販売を行っているバッグのブランド。
一見、外資系企業のような名前だが、れっきとした日本企業だ(へぇ~、そうなんだ)。


samantha thavasa(サマンサタバサ) by Amazon

この企業名を聞いた時、自分などは「奥様は魔女(1964年~1972年アメリカABCTVで放送されたテレビドラマ)」のヒロイン役のサマンサとその娘のタバサが名称の由来なのだろうなと思ったが、さにあらず。
全くの無関係で、社名が似ているのは偶然ということだ。

サマンサ田端とは

東京の北区にあるローカルブランド。
クオリティの低さ?には定評があるらしい。
「サマンサ田端」とプリントしてあるトートバック風?のバッグが人気・・・らしい。

フランク・ミュラー

スイスの高級機械式腕時計メーカー。
その腕時計は芸術品とも称される。
高嶋ちさ子・千秋・山本耕史・前田健太・宮崎あおい・白鵬・渡辺直美・石田純一と、芸能人やスポーツ選手など、多くの著名人に愛用されている。

フランク・三浦

大阪に本社を置く「株式会社ディンクス」が作る腕時計。
本家のフランク・ミュラーは100万円超えの高級時計だが、こちらは3千円台から。
パッと見、本家と変わらないカッコ良さや、逆回転時計やご当地時計が話題。
今年3月、特許庁から商標無効とされ、これを不服として無効の取り消しを訴えた三浦側の勝訴が確定した。


FM01-WH 腕時計
パロディとは言え、この時計は¥ 34,422 byAmazon だ。

特許を取る、取らない、取られた…
似ている名前、パロディだからと侮ってはいけない。
素人は名前で商品を選んでしまう傾向がある。
本家のイメージを勘違いで下げてしまわないとは言い切れないのだ。
商品に自信があるとはいえ、本家はぼやぼやしてはいられないということか。