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札幌のスーパーのテナント販売のマグロの刺身で食中毒?原因は?

社会

札幌中央区のスーパー内、魚介類販売テナント「山長」で31日に販売されたマグロの刺身を購入した客が食中毒になったらしい。

魚屋のテナントで食中毒とは、ちょっと珍しい事案なので、深堀りしてみた。

テナント店による食中毒

札幌市によれば…
1月31日に札幌市中央区の「東光ストア西線6条店」内で、魚介類販売テナント「山長」から販売されたキハダマグロの刺身を食べた客(10歳~82歳)の男女合わせて30人が下痢や頭痛などの症状を訴えたらしい。

札幌市の保健所は、この食中毒は、アレルギー症状を起こす「ヒスタミン」によるものと断定した。

これによりこのテナント「山長」は3日~5日まで営業停止処分となった。

・主な症状…下痢、頭痛、手や顔の赤み、動悸など
・病因物質…ヒスタミン
・行政処分を行った理由…食中毒の発生(原因食品:生きはだまぐろ(さしみ用))
・行政処分の内容…営業停止処分「停止期間:平成30年2月3日(土曜日)~5日(月曜日」

ちなみに、東光スーパーは(「山長」がテナントとして入っていただけで)販売していた訳ではないので営業しているという事だ。

現在は、全員快方に向かっているそうだ。

「ヒスタミン」とは?

動物の組織内に広く存在する化学物質。
普通は不活性状態にあるが、けがや薬により活性型となり、血管拡張を起こし(発赤)、不随意筋を収縮する。また、かゆみや痛みの原因となるともいわれる。過剰に活性化されるとアレルギー症状の原因となる。

by コトバンク

簡単に言えば…ヒスタミンは、もともと身体の組織内にある化学物質。だが、さらにヒスタミンが多く含まれた魚などを食べると、過剰摂取となり、アレルギー症状などを起こす、らしい。

症状
・摂食後、数分から2、3時間の間に症状が出る
・悪心、嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、舌や顔面 の腫れ、じんま疹、めまいなど。
 ※摂取量、患者の個人差による

なぜこのようなことが起こるのか?
菌に汚染されていても、菌が増殖しヒスタミンを生成しなければヒスタミン食中毒は起こらない。
菌が増殖しヒスタミンを生成する条件は「温度」と「時間」だ。

・魚を室温で放置する
・水揚げされてからすぐの冷蔵が適切に行われていない場合
・買い物帰りの長話

などが、原因として考えられる。
なので、刺身などは特に温度管理が大切、という事だ。

防止方法
・赤身魚は買った日に食べる
・保存するなら冷凍する
・刺身を買ったら、即家に帰る!こと

 

対面販売「魚の山長」とは

「山長」は魚介類販売業「東進共同水産株式会社」(札幌市豊平区)の「鮮魚対面販売店」だ。(札幌では過去の東急ストアでお馴染だった「魚一心」の母体でもあった会社の系列…現在は和食レストランなど?)

この店「独自の仕入れルート」があり「産地直送が売り」。
スーパーにいながら「魚市場に負けない鮮度が自慢」…等々、HPでは紹介されている。

なお「山長」は「西線6条店」以外に、札幌市内に2店舗あり、何れも東光ストア内で対面販売を行っている。
他2店が、営業しているかは不明だ。

まとめ

カミさんが言うには、スーパーで対面販売している魚は、パックに入っているものより、若干高額なので、なかなか手が出ない、とのこと。確かに美味しそうには見えるし、いきのいいあんちゃんたちが「おいしいよ」と誘ってくる。だが、そこで売っている刺身で食中毒を起こしてしまっては、元も子もない。

確かに、対面は「温度」に関しては「ぬるい」イメージがあるかも…