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チバニアン(千葉時代)はネアンデルタール人が生きていた!と教科書に載るかも!

社会

「ネアンデルタール人が生きていた時代を『チバニアン(千葉時代)』と呼ぶ」

そう、教科書に載る日がくるかもしれない…

「地質年代」という言葉を知っているだろうか?

ジュラ紀とか、白亜紀とか、カンブリア紀とか…いえば、“あぁ、聞いたことある”と思うかもしれない。これらは地質年代の中にある時代の呼び名だ。

この地質年代に、この度「チバ二アン(千葉時代)」という名前が加わるかもしれない、というニュースが入ってきた。もちろん日本の「千葉」から取った名前。世界的にもかなり名誉なことのようだ。…深掘りしてみた。

今回「チバ二アン(千葉時代)」の名前がつくかもしれないのは、今から「約77万~12万6千年前」の、ネアンデルタール人が生きていた時代。地質年代の「第四紀更新世」の中期だという。
これまで、この区分に該当する地層がないため名前が決まっていなかったらしい。

「チバニアン」名前が決まるまでの経緯

「国際標準模式地」の候補に唯一残る快挙!

国際地質科学連合は世界で1カ所の地層を模式地と認定してきた。模式地の大半は欧州の地層で、これまで国内にはなかった※朝日新聞より抜粋

今年6月、この年代(「第四紀更新世」の中期)の国際標準となる基準地の地層を国際地質科学連合に、日本とイタリアが、それぞれ申請していた。

国立極地研究所と茨城大などのチームが「千葉県市原市の地層」をこの年代の基準地として申請した。「チバニアン」はラテン語で「千葉時代」を意味する

一方のイタリアは、南部2カ所の地層を「イオニアン」と申請していた。

各国の専門家で構成する作業部会が審査し、今月10日を期限に投票を行った結果(地球の磁極が逆転した痕跡が確認できる点が評価され)、日本が全体の6割以上の支持を得て候補地に選ばれた

正式に承認されるまで、あと3段階の審査がある。が、ここでの結論が、覆ったことは殆どないため、事実上決定ということらしい。

命名の元となった場所

・千葉県市原市の養老川沿いに露出する「千葉セクション」という地層
・直近の地磁気の逆転が約77万年前に起きた痕跡が残っている

地質年代(地質時代)とは?

地球の誕生は、約46億年前と言われている。その地球の歴史を区切ってあらわしているのが「地質年代」だ。生物、気候、地球の磁気などの特徴をもとに決めている。

 

わかりにくいかもしれないので、以下で、ちょっと詳しく説明する。

地質時代区分とは

1、地球誕生から、大きく分けると、古いほうから順に
「冥王代」
「始生代」
「原生代」
「顕生代」(肉眼で見える生物が生息している時代という意味)
の4つに分かれる。

例えば生命が誕生した頃は「冥王代(〜40億年前の5億年間)」と呼ばれる。
そして、今は「顕生代(約5億4200万年前から現在まで)」という時代だ。

2、更に、この「顕生代(約5億4200万年前から現在まで)」は
「古生代」
「中生代」
「新生代」
の3つに分かれている。

これらの時代も、さらに、幾つかに分かれていて、それぞれ名前が付いている。

有名なところでは
古生代は「カンブリア紀」三葉虫の時代だ。
中生代は「ジュラ紀」「白亜紀」恐竜がいた時代として、知られているだろう。

3、「新生代」は「約6,500万年前から現代まで」

そして同じように「新生代」も
「古第三紀」
「新第三紀」
「第四紀」
の3つに分かれている。

4、「第四紀」は「258万8000年前から現在まで」
またまた同じように「第四紀」も
「更新世」(約258万年前から約1万年前まで)
「完新世」(約1万年前から現在まで)
の2つに分かれている。

なので…

今、(西暦で言えば2017年)は、地質年代で言えば
「顕生代」の「新生代」で「第四紀」の「完新世」である。

「チバニアン」の名前はどこに入るのかというと…

今回の「チバ二アン」という名前が付けれるかもしれないのは、地球の歴史で言えば77万年~12万6千年の年代名だという。

「更新世」(「完新世」の前の時代)は、約258万年前から約1万年前までの期間で、4つに区分されている。

・ジェラシアン…258万8000年〜180万6000年前
・カラブリアン…180万6000年〜78万1000年前
中期…77万年~12万6000年
・後期…12万6000年~1万年

今までは、この区分に該当する地層がないため名前が決まっていなかったため「中期」と表示されていた。

今回の事案が決定すれば、
「顕生代」の「新生代」で「第四紀」の「更新世」の「中期」…が「チバニアン」に変わる…

考えてみたらこれは、すごい快挙だ。