店員さんが「いらっしゃいませ」というようになったのはなぜ?

チコちゃんに叱られる

店員さんがいらっしゃいませというようになったのはなぜ

3月19日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」のゲストは高橋ひかるとウエンツ瑛士。

「お買い物が好きな素敵な大人」という事で、ウェンツが指名される。

今回の問題は「なぜお店の人は『いらっしゃいませ』というのですか?」という視聴者からの質問。

ウエンツは「最初は声をかけた方が気付いてもらえる確率も上がる。…だいたいこういうのって…松下幸之助?、あなたやりなさ~い。物が売れるわよ…て」と答えるが、チコちゃんに叱られる。

◯チコちゃんの答え
⇒店員さんが「いらっしゃいませ」というようになったのは徳川家康が、東海道五十三次を整備したから。

最初は「おいでなさいまし」

詳しく教えてくれるのは、日本語についてたくさんの本を書いている日本語のスペシャリスト、明治大学文学部の齋藤孝教授。

先生によれば「そもそも『いらっしゃいませ』が使われるようになったのは、江戸時代中期から後期。それまでは『おいでなさいまし』という言葉でお客様を迎えていた」とのこと。

「いらっしゃいませ」の原型「こっちへおいでなさいませ」

いらっしゃいませは…
「来る」の尊敬語「いらっしゃる」と、言葉を丁寧にする「~ます」の命令形の「ませ」がくっ付いてできた「いらっしゃりませ」の原型で「こっちへおいでなさいませ」の意味。

つまり、今はお店の中で「いらっしゃいませ」が使われているが、元々は、外にいるお客さんを呼び込むために使われていた

そしてこの「いらっしゃりませ」の「り」が言いにくかったため「いらっしゃいませ」に変わったという。

なぜ「いらっしゃいませ」が使われるようになったのか?

客引きの時に「いらっしゃいませ」という言葉が使われるようになったのは、徳川家康が東海道五十三次を整備したことが大きく関係している。

日本橋から京都を結ぶ、全長およそ492kmの東海道。
徳川家康は、この東海道全域を整備し、朝廷への荷物や書状が早く届くようにした。
この家康が整備した東海道はお伊勢参りなどで多くの一般の人々も利用した。

宿が3,000軒、客引き合戦が行われた

東海道にある宿の数はおよそ3,000軒。
中でも今の愛知県名古屋市熱田区にあった宮宿は特に宿が多くなり、その数は248軒と東海道最大になった。

そのため、どの宿に入ろうか…と迷っている客を捕まえる「客引き合戦」が行われた。

江戸時代の浮世絵師歌川広重の作品「旅人留女」にも東海道の宿に泊まろうとする客の取り合いが描かれている。

客引き合戦で使われるようになったのが「いらっしゃいませ」

「いらっしゃいませ」は活気のあるお店をアピールする言葉

もともと客を呼び込むために使われていた「おいでなさいまし」は丁寧な感じがするが、その分活気があまり感じられない。

(一方)「『いらっしゃいませ』は威勢のいい活気のあるお店だと感じられませんか?」と先生。

実際、お魚屋さんや、お正月のアメ横の商店街などの活気のあるところでは「いらっしゃいませ」が飛び交っている。

つまり、いらっしゃいませ」というのは、どのお店に入ろうかと迷っている客に活気のあるお店だという事をアピールするために使われ始めたという事。

こうして、東海道の宿場や茶屋などで使われるようになった「いらっしゃいませ」は全国で使われるようになった。

そして時代と共に強引な客引きが少なくなり、店内で言う現在のスタイルに変わっていった。

お店に入ってきた人に向けた「いらっしゃいませ」

スタッフが「お店に入ったお客さんに『こっちへおいでなさいませ』って言っても、もう(お店へ)入ってきちゃってるんであまり意味がないですよね?」と聞く。

先生は「言葉本来の意味ではそうとも言えるが、お店に入ってきた人に向けた『いらっしゃいませ』には重要な意味がある」という。

この「いらゃっしゃいませ」には店員さんの様々な思いが込められている。

「いらっしゃいませ」に込められているもの

実際の店員さんに話を聞くと…
・黙々と作業をしていると無視されていると感じる客もいるの「気付いてますよ!」のサイン。
・「いつでもサポートするできています」という気持ちを込めている。

「つまり、お客さんが買い物をしやすくするためなんです」と先生。

さらに…
去年行われた接客コンテストで優勝した令和のカリスマ店員 村岡美里さんの「いらっしゃいませ」には、こんな思いも…
「『数あるお店の中から選んでいただいてありがとうございます』という思いを込めて使っている。なので接客中に他のお客様がご来店した際にもお客様の目を見て心の中で「いらっしゃいませ」と言うように心がけている」とのこと。

さらに、他にも心がけていることがいくつかあるという。

令和のカリスマ店員が実践しているマル秘テクニック

令和のカリスマ店員が実践している、お客様が買い物をしやすくなるマル秘テクニックを公開。

・洋服を迷っていると「こちら、今年流行の…」とススメられる⇒「流行物が欲しいというお客様のニーズを勝手に決めつけている」…ここがNG。

村岡さんは「決めつけの接客をしないように心がけている」という。
会話の中からお客様がどういったシーンで使うのかと言う事を掘り下げていくことで、より明確なおススメができるようになる。

さらに、
・客の年齢やファッションを見て、勝手に”あなたがうちの商品を好んで買うような方ではない”と決めつけてしまって、客を不快にさせてしまう可能性がある。

中村さんは「接客にはマニュアルがない、100人いれば100通りの答えがあると思っている。なので日々目の前の客様だけに向けた接客が私の接客のモットーです」という。

※以上3月19日NHK「チコちゃんに叱られる!」より参照・抜粋

まとめ

・いらっしゃいませの語源…「おいでなさいまし」⇒「こっちへおいでなさいませ」
・元々は、東海道沿いの旅籠の客引きが外にいるお客さんを呼び込むために使っていた言葉。
・店内でお客さんが買い物をしやすくするために「いらっしゃいませ」という。

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