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奈良の大仏様が手をあげているのはなぜ?

チコちゃんに叱られる

奈良の大仏様が手をあげているのはなぜ?

12月11日の「チコちゃんに叱られる!」のゲストは西川清と高橋みなみ。

チコちゃんに「人生を悟った感じの素敵な大人ってだーれ?」と聞かれ「悟ってないけど、僕行きますか」と岡村が立候補。

「奈良の大仏は右手をあげている…なんで?」と聞かれた岡村「よお、きはったなぁ…右手のパワーを来てくれた方に…パワーを頂いてるというか…」と答えるが叱られる。

※奈良の大仏=東大寺「盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)」

仏像と仏像に似ている有名人のイラストが並んだ。

額安寺「乾漆虚空蔵菩薩半跏像」…ロバート秋山?
舘山寺 「聖章観世音菩薩」…安倍晋三?
智禅寺 「八臂宇賀弁財天」…マツコデラックス?

似てる!

こわがらなくていいですよ!のポーズ

詳しく教えてくれるのはお馴染み、仏教学者で東北福井大学学長千葉公慈住職。

大仏様の手の形

住職によれば、大仏様の手の形は、「印相(いんぞう)」と呼ばれ、仏教の教えをわかりやすく多くの人に伝えるためのポーズだという。

右手を上げて手のひらを見せているのは「施無畏印(せむいいん)」という印相。
「おそれを無くそう」つまり「こわがらなくていいですよ~」という意味。

左手は手のひらを上に向け、膝の上に置いている。
これは「与願印(よがんいん)」という印相で、文字通り「願いを与えます、願いを聞きますよ」という意味。

つまり奈良の大仏様は「こわがらずに願いを言ってみてください」と仰っている

「印相(いんぞう)」に込められた意味

印相というのは「仏様の悟りの心境を形に表わしたもの。
見たことがある仏像にはそれぞれいろんな意味が込められている。

OKサインのような「来迎印」

京都三千院にある阿弥陀如来像の右手はOKサインのような印相を結んでいる。

これは「来迎印(らいごういん)」といい阿弥陀様が極楽浄土からお迎えに来ましたよという意味のポーズ。

右手のOKポーズは輪廻転生を表わしている、という説があり、肉体は滅んだとして魂は何度でも生き返り、死なないという事を表わしている。

物憂げなしぐさ「思惟手」

京都広隆寺にある弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしゆいぞう)。
このちょっと物憂げなしぐさは「思惟手(しゆいしゅ)」という印相。

お釈迦様が亡くなった後、56億7千万年後、人々を救うとされる弥勒菩薩が、どうしたら人々を救えるのか、56億年7千万年もの間考え続けていることを表わしている。

右足は瞑想のために胡坐(あぐら)の形をとっているが、左足は地面につけた状態。
いつでも立ち上がって、苦しんでいる人の元へ駆けつけます、といっている。

悩み別 印相

このように仏様の様々な教えを我々に教えてくれる印相。
せっかくなので煩悩まみれのスタッフにぴったりの印相を教えてもらった。

金剛印(こんごういん)

・1人目…やせたいが食欲をおさえられない

悩みを聞いた住職はまず「元気な証、親に感謝しなければいけない」という。
そして、ダイエットは明日からという煩悩を抱えるスタッフへ向けた仏様のメッセージを表わす印相は「金剛印」

痩せようと思った時の新鮮な心、いつも初心を忘れないように、という意味で、心を固くする手の形。(親指を手の中に入れて握る形が基本的に金剛印)

さらに金剛印を2つ連結した仏様(TV参考写真:「円成寺 大日如来坐像」)は、煩悩に打ち勝ち、最高の悟りの境地に達した姿を現している。

「常に前に向かって歩んでいくんだという形を持って行くとおそらく長続きすると思う」と千葉住職。

鉢印(はちのいん)

・2人目
仕事の中でミスや失敗が多いというスタッフへの印相は「鉢印(はちのいん)」

お坊さんは托鉢と言って人からいろいろな特に食べ物を頂く。
分かち合いの心、頂き物のありがとうの形を手にしたのが鉢印。

「しくじってもまたチャンスも頂けますし、いいことも悪いことも分かち合うことです」と住職。

※TVの参考写真:比叡山延暦寺千手観音立像(せんじゅかんのんりゅうぞう)。

法界定印(ほっかいじょういん)

・3人目は、スタジオで解説を担当している愛ちゃん(NHKアナウンサー)だった。
優柔不断で何も決められないママアナウンサーへの印相は「法界定印(ほっかいじょういん)」

住職は「優柔不断って、そもそも欠点なのかな?と考えるところから始めた方がいいと思う」という。

選択肢がいろいろある、それだけ視野が広い、いろんなことを知っている、いろんなことの可能性があるんじゃない、かという事を発想として持っている…これは、視野が広いということで、大事なこと。

印相は法界定印(ほっかいじょういん)。


仏様が深い瞑想によって悟りに入るために結んでいる印相。

迷いと悟りが実は表裏一体で、心を丸くして、フ―ッと一休み一休み。
すると答えを導き出す、とか手に入れるというよりは、本当はある、あるけれど見えてない、その見えてないものが自然に見えてくる。

悩むことが、優柔不断な事、決して悪い事ではなくて、思い続けるという事が人生を、人間を前進させるという事になる。

(TVの参考写真:上原美術館の大日如来像)

※以上12月11日放送NHK「チコちゃんに叱られる!」より、抜粋・参照

その他の疑問

https://www.takumi-inv.com/tiko-hituzi-nemuru

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