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なんで大根は茹でると透明になるの?…実は大根はもともと透明なものだった!

チコちゃんに叱られる

大根はもともと透明なもの、らしい。
ちょっとびっくり…

6月12日のNHK「チコちゃんに叱られる!」のゲストは初登場の佐藤二郎と7回め出場の髙橋みなみ。

なんで大根は茹でると透明になるの?

チコちゃんが「この中で料理が得意な素敵な大人ってっだあれ?」というと、高橋が「私です!」と手を挙げた。

調理に使う大根、普通は白だが茹でると透明になる。
チコちゃんが高橋に「なんで大根は茹でると透明になるの?」と聞く。
髙橋は「あったかいお湯に入れるので白の成分が溶ける。白のデンプン的なやつがとぶ」と答えるが、叱られる。

○チコちゃんの答え
⇒大根を茹でると透明になるのはもともと透明だから

大根はもともと透明

詳しく教えてくれるのは大根踊りで有名な東京農業大学農学部で大根の遺伝子研究をしている三井裕樹准教授。

先生は「大根を茹でると透明になるのはもともと透明だからなんです」という。

「大根、白ですよね?」とスタッフがいうと「まずは見てみましょう」と言って始まったのが「NHK(チコっと)今日の料理」だった。

NHK「今日の料理」で解説

NHKの料理番組「今日の料理」でおなじみの後藤繁榮アナウンサーが出てきた。
「今日の料理 ふろふき大根」とある。

料理人は、こちらもお馴染み、日本料理研究家、斉藤辰夫さん。
「和食の定番中の定番、ふろふき大根を今日はご紹介しますけども…」と言い、目の前のまな板には大根が乗っていた。

普段の番組さながら、大根の切り方を説明しながら下ごしらえが進んでいく。
横では後藤アナが「ここで転がると『だいこん乱』になりますね」とダジャレをかます。

斉藤さんは一瞬手が止まるが相手にせず「次行きます、宜しいですか?」という。
ちょいちょい後藤アナウンサーのダジャレが入るも、相手にせず進めていく斉藤さん。

下ごしらえが済んだ大根を鍋に入れて20分後…下茹でした大根は透明になった。
茹でる前の大根と比べるとその差がわかる。(薄切りにしたらもっとわかった)

それを試食する後藤アナ「ジューシーで大根の甘み感じますね…だけどどうして白い大根がこんな透明になるんですかね」と言うと「詳しくは三井先生、宜しくお願いします」と斉藤さん。

ここからは三井先生が説明する。
(「大根の細胞を赤く染めたものを顕微鏡でみたもです」と先生はタブレットの写真を見せる。)

大根の細胞壁の主成分は、主にセルロースとペクチンで、細胞の水分は透明、壁を作っているセルロースやペクチンも透明…つまり、透明なものの集まりなので、大根は本来、透明だという。

なぜ白く見えるのか?

ではなぜ白く見えるのか?
先生は「細胞と細胞の間に空気を多く含んでいるので白く見える」という。

空気も透明なのになぜ白く見えるのか?

先生が「どういう事が起きているのかご覧いただきましょう」というとまた料理番組が始まった。

「今日の料理」で実験

「今日はなぜ大根が白いのかを教えて頂きます」と後藤アナ。
斉藤さんが、実験の材料の紹介をする。
「まずは特殊な水槽、ご用意ください。特殊なホースもご用意ください一番大事なものが泡の出るバルブです」という。

斉藤さんの目の前の机には水槽の中に四角い透明な柱がいくつか入っている。
大根の細胞を大きくしたもの、四角いものが大根の細胞(大根の拡大イメージ)だと説明。

1、細胞の中や間にもに水を灌ぐ…この時点では透明。
向こう側が見えている。後藤アナも確認。

2、個々の細かい空気を送り込む
(全て透明なもので出来ている大根の細胞の隙間に細かい空気が入っている状態を再現)
バルブをひねって空気を注入。
…すると細かい空気の泡で白くなった

空気が入っているとなぜ白く見えるのか

(今度は三井先生の解説)
「空気と水で光の進み方が変わってしまう」と先生。
たとえば水の入ったコップにストローを指すと曲がって見える。
これは空気と水で光の進み方が違う事で起こる光の屈折という現象。

大根の場合、光が大根の細胞の表面で屈折して(折れ曲がって)進む。そして大根は細胞と細胞の間に空気をたくさん含んでいるので、たくさんの反射乱反射を起こして白く見えている。

例えば雪の結晶は透明だ、が雪の結晶が集まり空気を含むと乱反射で白く見える。

大根の場合も同じ様に、もともと透明なので光が通過するはずだが含まれる空気によって幾度も曲げられ光が三反射して白く見える、というわけだ。

茹でるとなぜ透明になるのか

また「今日の料理」の実験が始まる。

今度は先ほどの状態(生の大根を再現している白い水槽)。
その中に今度はお湯を注入(大根を茹でている状態を再現)する。
…すると水槽の下から段々透明になっていった。

先生の解説。
そもそも細胞壁も光の屈折で大根を白く見せている一つの要因だが、茹でると細胞壁を作っていたセルロースやペクチンが分解され、お鍋のお湯が大根全体に浸みこんでいく。そのため大根と大根の隙間に含まれていた空気が押し流される。この結果空気によって曲げられていた光が真っすぐ進むことができるようになる。それで元の透明になる。

改めて水槽を覗き、向こうが見えることを確認する後藤アナ。
そして「ぜひ今日の食卓でご活用下さい」と締めた。

(チコちゃんによれば、二人は終始ノリノリで終わってからもぜひ第2弾をやりましょうと言っていたそうだ)

※以上 NHK「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照

まとめ

NHKの人気番組を使った解説はこれまでもいくつかかったが、今回の「今日の料理」はなかなか面白かった。今後も楽しみにしたい。