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シャベルとスコップの違いって何?西日本と北日本では呼び方が真逆だった!

チコちゃんに叱られる

シャベルとスコップ、この二つの呼び方を聞くと、答えは西日本と北日本で真逆で、その間の関東周辺はぐちゃぐちゃだったらしい…

6月12日のNHK「チコちゃんに叱られる!」のゲストは初登場の佐藤二郎と7回め出場髙橋みなみだった。

シャベルとスコップの違いって何?

「ガーデニングが得意な素敵な大人」と聞かれた岡村、佐藤に「どうですか?」と振る。
佐藤は「正直ガーデニングが何なのかさえよくわかりません…」と答えるが…。

佐藤はチコちゃんに「シャベルとスコップって呼び方がみんなバラバラなのよ。だからちゃんと教えて欲しいの。シャベルとスコップの違いって何?」と聞かれる。

佐藤は「スコップって長い。シャベルはわりともう手でシャシャッと…」といい、さらに足をかけるしぐさをして「…そういう事だと思うよ」と答えるが、叱られる。

すると両手を挙げて「やー叱られた!妻と子供見てるか?チコちゃんに叱られたぞ!お父さん」と喜ぶ。

○チコちゃんの答え
⇒シャベルとスコップの違いは足をかけるところが付いているのがシャベル、付いていないのがスコップ

「JIS」では足をかけるところがあるのがショベル

詳しく教えてくれるのは日本語学者の大阪大学真田信治名誉教授。
「日本産業規格『JIS』では足をかけるところがあるのがショベル(シャベル)で、ないものスコップと分けていると思う」という。

JIS規格では、「足をかけて掘ることを目的としたものをシャベル」、「足をかけずにすくう事を目的としたものがスコップ」となっている。

柄の長さや先端の形状は関係なく足をかけるところがあるかどうかの違いで、小さいものにはJIS規格がない。

スタッフが「では(小さいものは)いったい何と呼べばいいのでしょう?」と聞くと先生は「僕は『シャベル』と言っている」と答えた。

「シャベル」を辞書で調べてみると…

ちなみに辞書で「シャベル」を調べてみると…
⇒「砂、砂利、粘土や雪などを掘削しすくうのに用いる道具…スコップ…」とあり、シャベルの説明にスコップが登場している。

別の辞書で「スコップ」を調べてみると…
⇒「小型のシャベル

しかしもう一つの辞書では…
⇒「柄の長い大型のシャベル」と真逆のことが書いてある。

呼びかたがバラバラになっている理由は?

呼び方がバラバラになっている理由は…先生もそれが知りたい、と笑う。

「関西では小さいものをスコップと言っている。僕と全く逆なので驚いたことがあった」と言う。
富山出身の先生と東京の学生は同じ呼び方だが、大阪の学生は真逆だったそうだ。

なぜ東西で呼びかたが真逆なのか

「全国で分布が全く分からないので調べて欲しい」と先生。

そこでスタッフが、東京周辺を調査してみると、埼玉、山梨、栃木でも呼び方がバラバラ、境目の静岡では、家庭内でもバラバラだった。

スタッフが先生に「関東周辺すごいぐじゃぐじゃだったんですけど」と報告すると「珍しいですよ。普通、新しい言葉の放射というのは東京から首都圏から広がる。広がるべきコア(核)がないから、なぜそういう事になったか、他の近畿圏、中国圏、四国、九州、沖縄あたりがどうなっているか、見ておきたい」言う。

大阪は全員が大きい方をシャベル、小さい方をスコップと呼ぶ

大阪の調査では、全員が大きい方をシャベル、小さい方をスコップと呼んでいた。

さらに範囲を広げると西日本は全体的に大きい方をシャベル(90%)、小さい方をスコップ(95%)と呼んでいた。

大阪の老舗のメーカーによると

明治時代からシャベルやスコップを製造していた大阪の老舗のメーカーに聞いてみると「大きい方はシャベル、小さい方はスコップと呼んでいる」と答えた。(こちらでは掘るものをシャベル
すくうものをスコップと区別している)。

小さいものは掘るレベルでははなくて、すくうレベルなのでスコップです。」

それを聞いた先生は「ちょっと驚きですよね。英語でスコップははscoopと言い、小型のものを指す、そういう意味では西日本の方が英語に対応している」という。

北の方では雪かきに使う大きいのがスコップ

さらに先生は「北の方も調べて欲しい」という。

主に「雪かきをする道具として使う大きいものをスコップ」、「雪かきには使わない小さいものをシャベル」と呼んでいて西日本とは完全に逆という結果になった。

⇒北陸から北日本にかけては大きいものがスコップ小さいものをシャベルという結果になった

全体的には関東周辺だけがバラバラで西日本と北日本が綺麗に真逆という結果になった。

先生の見解

「色々調べて頂いた結果を見て考えると北の南の対立雪が降るか降らないかという対立じゃないかなという風に見えてきた」と先生は言う。

西日本では足をかけて掘ることに使うので大きいものをシャベルと呼び、北日本では雪をすくう事に使うため大きいものをスコップと呼ぶ。

そして
大きいものをシャベルと呼ぶ地域では小さいものをスコップ大きいものをスコップと呼ぶ地域では小さいものをシャベルと呼ぶようになったと先生は考える。

関東周辺がバラバラなのはなぜか?

ではなぜ関東周辺はバラバラなのか?

先生によれば「戦後、東北地方から労働者たちが東京に移動してきて、東京にも持ち込まれたんじゃないか。元々(関東周辺は)西日本と同じ呼び方をしていたはずなのに、北日本の呼び方が入り込み関東周辺が大混乱になった」という。

最後に先生は「この分布、非常に貴重だから参考にさせて頂いて、また考えていきたいと思います」と話していた。

愛ちゃん情報

地域によって呼び方に違いのあったシャベルとスコップだが、小さいものに関しては、JIS規格がないために「シャベル」「スコップ」「園芸用シャベル」「移植ゴテ」などメーカーや販売店によって名前の付け方がそれぞれ違うそうだ。

※以上 NHK「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照

まとめ

「VTR見終わったらどっちががどっちだか分かんなくなっちゃった」と佐藤が言った。
…同感だ。