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なんでレストランの氷には穴が開いているの?「丈夫で溶けにくく透明な氷」ができるまで…

チコちゃんに叱られる

飲み物に使う氷…もちろん、丈夫で溶けにくく透明な氷の方がいいに決まっている。
レストランなどで使われる製氷機の氷は、丁寧に作られているので、その条件が揃っているらしい…。

9月12日の「チコちゃんに叱られる!」の3つめの問題は「穴の開いたレストランの氷」について。
ゲストは初登場の豊川悦司とみちょぱ。

なんでレストランの氷には穴が開いているの?

「この中で一番レストランに詳しい素敵な大人ってだあれ?」と聞かれ、岡村は「レストランつれてってもらってるとちゃう?」と、みちょぱを指名する。

レストランに行くと水が出てくる。
「レストランの氷ってどんな形?」とチコちゃんに聞かれ、みちょぱは「穴が開いてる」と答える。
すると「なんでレストランの氷には穴が開いているの?」と聞かれる。

「なんで?」と考え込むみちょぱ。
そして出した答えは「やっすい水使ってるから」。

すると岡村「いうんじゃないよ、そんなこと」と注意する。
そこで、みちょぱは改めて「節約、節水」と答えるが「ボーっと生きてんじゃねーよ」と言われてしまう。

豊川に聞いてみると「空気を抜くため」という。
さらにチコちゃんが「空気を抜くとどうなりますか?」と聞く。
…豊川が答えると「つまんねー奴だな」(豊川が正解した!)と言う。

当てられて悔しいチコちゃんから、漢字問題が出される。
お題は「ぎょうざ」3人とも不正解だった。

〇チコちゃんの答え
⇒レストランの氷に穴が開いているのは、透明な氷を作るため

丁寧に氷を作ると丈夫で溶けにくい透明な氷になる

詳しく教えてくれるのは、水と氷を研究し続けて30年以上、理論・計算分子化学研究所の斉藤真司教授。
先生は「レストランの氷に穴が開いているのは、透明な氷を作るため」という。

確かにレストランなどで出される氷は家庭などで作る氷よりは透き通っている。
「丁寧に氷を作ると、丈夫で溶けにくい透明な氷になる」と先生。

なぜ、穴があると丈夫で溶けにくく透明な氷になるのか?

ではなぜ、穴があると丈夫で溶けにくく透明な氷になるのか?

先生が「実際、見に行った方がわかりやすいですよ」というので、レストランの製氷機メーカーに行き、穴の開いた氷がどのようにできるのかを、開発設計担当の山崎真さんに、特別に仕組みがわかる(氷を作っている様子が見えるように透明になっている)機械を使い、見せてもらった。

家庭の冷凍庫で氷を作る時は容器(製氷皿)に水を貯めて凍らせるが、この製氷機は型を逆さまにしたような部分で氷を作る、という。(そこに水を噴射して作っていた)

いったいどのように作るのか?

その様子を見たスタッフが「水が下から出てるんですか?」と驚いて聞く。
山﨑さんによれば「この機械は閉ざされた空間の中で、下から噴水をすることで氷を作る方式になっている」という。

-12℃まで冷やしたアルミの製氷皿の内側に下から水を噴射しおよそ40分かけて氷を作るそうだ。

なぜ水を下から噴射してつくる必要があるのか?

しかしなぜ、水を下から噴射してつくる必要があるのか?

水には、マグネシウムやカルシウムなど(不純物)が入っている。
が、飲み物にとってはそういうものがない方が味の邪魔にならない。
「下から噴水することで不純物の少ない氷を作るためにこの方式を採用している」そうだ。

下から水を吹き付けることで水はゆっくりと外側から凍っていく。
その時不純物は、水よりも重いので凍り切れなかった水と一緒に下へと落ちていく
そして純度の高い氷ができる。

つまり、レストランで使われている氷の穴は下から水を噴射して不純物を取りのぞきながら凍らせた跡だった。

最後まで凍らせずに穴を残す理由

でも、どうして最後まで凍らせずに穴を残すのか?

「最後まで埋めてしまうと、氷を落とす時にうまく落としきれないことが稀にあるので穴を開けるようにしている」という。

穴が埋まるまで水を吹き付けてしまうと、容器から水が溢れ、隣合った氷同士がくっついてしまう。
そうすると氷が製氷機からうまく外れず、一つ一つがバラバラにならない。
そのため、溢れない程度に水の量を抑えて、バラバラに外れるようにしている。

この方法で不純物は取り除けているのか?

本当にこの方法で不純物は取り除けているのか?…という事で、特別に食紅(不純物)を溶かした色水を使って実験してみた。

果してこのピンク色の色水を使っても不純物のない透明な氷は出来上がるのか?(食紅入りの水で実験中…)

その結果、確かに、色のつかない透明な氷が出来た。

ちなみに…
家庭用冷蔵庫を使い色水を凍らせた氷も作ってみた。(中心部がピンク色になっていた)

家庭用の製氷機で作った場合、周りから凍るため、不純物や空気が真ん中に残されてしまう。
下から吹きつけることで、不純物が取り除かれ、濁りのない透明な氷ができることがわかった。

製氷機の氷が丈夫で溶けにくい理由

では丈夫で溶け難いという点は?ということで今度は、溶けにくさを検証。

溶けにくさ検証

穴の開いた氷と家庭用の製氷機で作った氷を用意。
どちらの氷が早く溶けるのか室温26℃で放置。
(スタッフはゲームをしながら待機)
氷は、どんどん解けいく。

開始から51分、(ゲームは終わってしまったが)二つの氷はまだ残っている。
そして(2回戦が始まった頃)…実験開始からちょうど1時間、家庭用製氷機で作った氷はすっかり溶けてしまった。それに対し、穴の開いた氷は解けずに残っている。

では硬さは?番組で一番強靭な顎をもつ空手黒帯のスタッフが口で氷の試し割り…
家庭用製氷機で作った氷…かじる音がバリバリ「食べれます」と一言。
穴の開いた氷を噛んでみると…硬くて食べれません」という。

丈夫さ検証

穴の開いた氷が丈夫な理由は…
「それは水分子同士がしっかりと結合を作るから、です」と先生。

氷の中では、水分子が規則正しく立体的に六角形を作っているが、「不純物が入ると六角形が乱れて、結合が壊れて、亀裂が入って、溶けやすくなってしまう。

さらに丈夫な氷を作るために重要なポイントが…

ゆっくり凍らせるというのが非常に重要なポイント。
不純物が自ら押し出すような形にして、分子が綺麗に並んでそれで、丈夫で溶けにくいしかも透明な氷ができる。

ゆっくり凍らせ作った氷は、不純物や空気が取り除かれている。
しかし急激に冷やすと、分子の並びが粗く、溶けている不純物や空気もとりこまれ、残ってしまう。
レストランで穴の開いた氷は下から水を吹き付け、ゆっくり凍らせることで全て解決していた。

※9月12日の「チコちゃんに叱られる!」より参照・抜粋

まとめ

昔、飲料を提供するレストランで働いていたことがある。
製氷機は氷が出来上がると、「ガサッ…ガラガラ!」という音がするのだが…。

そういえば、あの音を聞くと必ず「あ、生まれた!」いう女性店員がいたなぁ…

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