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なんでミントを食べるとスースーして冷たく感じるの?

チコちゃんに叱られる

ミントはなぜスースーするのか考えたことはあるか?

…という事で、今回は、夏向きのテーマだな。

ミントを食べるとスースーして冷たく感じるのはなぜ?

4月16日のNHK「チコちゃんに叱られる!」のゲストは、井上咲楽と高橋克実。

「この(岡村隆史とゲスト)中で爽やかで素敵な大人」という事で井上が選ばれる。
チコちゃんが「なんでミントを食べるとスースーして冷たく感じるの?」と聞く。

井上は「ミントは中にさわやか玉が入っていて、それをつぶすとパーンと爽やかになって、口の中が冷蔵庫みたいな機能、冷えた気がするなぁ…」と答えるが、叱られる。

◯チコちゃんの答え
⇒ミントを食べるとスースーして冷たく感じるのは、人間の温度の感覚を勘違いさせる謎の物質が入っているから

TRPM8(トリップエムエイト)

詳しく教えてくるのは人間の体や脳の働きを研究している生理学研究所富永真琴教授

先生は「そもそも我々人間が冷たさを感じるのは、『TRP(トリップ)M8(エムエイト)』の働きなんです」という。

TRP M8とは皮膚や舌にあるタンパク質の事。
28℃以下の温度を感知する冷感センサー、例えば氷を触った場合、手の皮膚にあるTRPM8が反応。
それが脳に伝わり冷たいと感じている。

このTRP M8が人間に備わっている理由はいくつかある。
・TRP M8が体にある理由1
冷たいと脳に感じさせて体温の低下から命を守るため
・TRP M8が体にある理由2
暑い時期に冷たいと感じさせ心地よさを得るため

清涼感の元 メントール

ミントガムや温かいミントティーなどは冷たいわけではないのに口に入れたら冷たく感じるのは、ミントの中にTRP M8を勘違いさせる物質「メントール」が入っているから。

メントールとは、ミント独特のスースーと感じる清涼感の元となる成分。

先生は、ミントの葉に温度計を当て「ミントの表面温度は室温と同じくらいの30.7℃。でもこのミントを食べると(実際食べてスースーいう)スースー冷たく感じるのは、ミントに含まれるTRP M8が反応しているから」と言う。

本来28℃以下の温度に反応するTRP M8だが、ミントの清涼感の元であるメントール舌に触れると、これにも反応。
その結果、脳に冷たいという情報が伝わり、私たちはミント時の物を食べると、冷たいと錯覚してしまう。

なぜTRP M8は勘違いしてしまうのか

なぜTRP M8は冷たくないメントールを28度以下だと勘違いしてしまうのか?

「実は詳しいメカニズムはまだわかっていない。TRP M8にとってメントールはまだまだわからないことが多い謎の物質なんです」と先生は言う。

謎の物質メントール…つまり本来28度以下の温度に反応するTRP M8が、なんらかの理由でメントールにも反応してしまい、私たちはミントを食べると冷たいと感じている。

スースーする、メントール入りのシャンプーやボディシートが冷たく感じるのは皮膚にあるTRP M8が反応するため、だ。

実験…熱々のお風呂にメントールを入れると長く入っていられるのか?

では熱々のお風呂にメントールを入れると涼しく感じて長く入っていられるのか、この方に…と言って登場したのは(体当たり芸人の)あばれる君。

彼に検証してもらう事に。
「熱めのお湯でないとリアクションが取れない」という事で本人の希望で、お湯の温度は47℃に設定。

◯まずはメントールが入ってないお風呂に入る。
熱がっているが、じっと熱さに耐えるあばれる君だったが、ギブアップしたタイムは1分13秒だった。
身体が真っ赤になっている。

◯メントールの入浴剤を入れて温度は先ほどと同じ47℃。
湯船に入り少しお湯に浸かると「あれ?涼しいんですけど」とびっくりした様子。
そして「暑いんですけど皮膚は涼しい」という。

やがて「熱い!」と言って湯船から出てきたのは3分52秒
そして、驚いた顔で「涼しい!」と一言。

⇒結果
2分半も長く入っていられた。

唐辛子を食べて熱いと感じるのと同じ錯覚

先生は「TRP M8がメントールに反応して、脳が冷たい錯覚して、熱いはずのお風呂に長くは入れたという事。この脳の錯覚は唐辛子を食べて熱いと感じるのと同じ」という。

https://www.takumi-inv.com/tiko-karami

唐辛子を食べて熱いと感じるのは、高温センサーであるTRP V1(トリップブイワン)が反応しているため。
TRP V1は通常43℃以上の熱に反応する。
だが、唐辛子の辛さの原因物質カプサイシンに触れると、TRP V1が反応。その結果脳に熱いという情報が伝わり、唐辛子を食べると熱いと錯覚してしまう。

スタッフが「ミントを唐辛子を同時に食べたら体が『冷たい』と『熱い』のどちらを感じるのか」、と聞くと先生はその実験をしたことはないがおそらく『熱い』と感じると思う」という。

「本当に熱さが勝つのか?」という事であばれる君に検証してもらう。

あばれる君に、世界一辛い唐辛子「キャロライナ・リーパー」(ギネス世界記録)と清涼感MAXのミント(メントールの結晶)を同時に食べてもらって、「冷たい」と「熱い」のどちらを感じるのか検証してもらう、と伝えると「偉い先生がたぶん言ってるんですよね、どっちが勝つか」と聞くとスタッフは「言ってます」と答える。

すかさず「言ってんじゃん!」とツッコむ。
「いいじゃないですか!やんなくて」というと、スタッフは「ちなみに正解しましたら、こちらお水を…」と、見た先にはたくさんの水のペットボトルが置いてあった。。

「これ『辛い』決定じゃん!」というが、結局実行してくれた。

あばれる君は、一気に唐辛子とミントを口に放り込んだあと…何度かえずく。
そして「辛い!」というとスタッフが「正解です!」という。
その声と同時に水を急いで飲むあばれる君だった。

愛ちゃん情報

冷感センサー「TRP M8」と高温センサー「TRP V1」の研究で、アメリカのジュリアス教授という方の研究チームが2021年にノーベル(生理学・医学)賞を受賞

富永先生はジュリアス先生と同じチームで研究をしていたすごい方、だそうだ。

※4月16日のNHK「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照

まとめ

熱いお風呂でミントを入れると涼しく感じるというのは、何も言わなければ、結構きつい拷問の一つになりそうだなと、ふと思った。

その他の疑問

https://www.takumi-inv.com/tiko-onsenmanzyu

https://www.takumi-inv.com/tiko-eigakan-kurai